大学生のこころの発達
およそ18歳~24歳くらいまでは、発達段階では思春期青年期(後期)と言われる時期で、大学生、短大生、専門学校生、また社会人となっている青年がそれにあたります。この時期の大きな出来事としては、主に就職活動があり、学生から社会人へと脱皮していく時期となります。
この時期の大きな課題は、「アイデンティティの獲得」にあります。アイデンティティとは、「自分はこんな人間なんだ、こうした特徴を持っているんだ」という感覚のことで、その獲得によって、自分は個性を持った、ひとりの自立した人間である、という自覚及び自信を持つことができます。ベースとなる「自分」というものがあってこそ、一貫性のある自己のイメージが獲得されます。
この時期は、この自己のイメージの確立に悩んでしまうこともありますし、就職活動が思うようにいかないことで自信を失い、自分に対して不安を感じてしまうことも少なくありません。精神状態が不安定になって、さまざまな症状に悩まされる方も多くみられます。
当院では、思春期の皆さんの様々な心の悩みや葛藤に寄り添って、現在の生活や将来の人生が、より充実したものとなるよう、医師の立場から、様々な方策を考えながらサポートしていきます。何かに行き詰まったら、思い切って扉をたたいてみてください。